4月半ば

新入シーズンの4月も半ばを迎えました。

我が榊紙店にも数名、フレッシュな新人が入社しまして、ただ今、絶賛研修中です。

 

我々のような卸業で、一般的には知られていない専門知識が膨大な業種では、研修と言っても、知識の記憶と裏付けの反復を実践で行うのみですが、専門用語を使わずに、ひとつひとつ教えていく行為自体が、こちら側も勉強になります。

 

まず最初に覚えてもらうのが、紙の寸法です。

B4、B5サイズの紙製品を作る基となる四六版(788×1091)。

現在主流のA4,A3サイズの基となるA判(625×880)、それの派生の菊判(636×939)。

それをもとに、お客さんが必要とする寸法の、紙の断裁の取り数を計算するのですが、寸法をミリ単位で取り扱うことが日常にはあまりない上に、紙を切るということも同様のために、基本的なことを理解するまでには時間がかかります。

 

昔を振り返ると、筆者が入社した21年前はA4サイズも使われていましたが、コピー用紙でも更紙(わら半紙)でも、よくB4サイズが出ていたのを思い出します。

今ではあまり使われないB5サイズもよく出ていました。

行政文書の用紙規格のA判化が実施されだした平成5年から数年たっていましたが、高松という地方の立地が原因でしょうか、それともB4→A4へのサイズダウンに対応する慣れ、パソコンなどのソフトの対応、紙を保管するファイルの完備など、様々な要因の遅れか、B4が幅をきかしていました。

最近では、あまり出なくなったB5のコピー用紙ですが、榊紙店では、自社の価格表、回覧の用紙などでまだまだ大活躍です。

確かに国際規格でA4が主流なのはわかるのですが、用紙削減・環境負荷削減などの考えからすると、もう少しB5が使われてもいいのでは?と個人的には思いますが、時代の流れで使われる紙の種類も寸法も変化していくのは、面白いなと思います。

 

紙を扱う仕事だけの話ではありませんが、人手不足の中、縁あって入社してきた皆を大事に育てていこうと思います。